2019年02月03日更新

HIVに感染しないための予防法を身に付ける

HIV(エイチ・アイ・ブイ)とは「HumanImmunodeficiencyVirus」の略称であり、日本語では「ヒト免疫不全ウイルス」と訳されます。
未だに多くの方がHIV=病気だと思っていますが、HIVはその名の通りウィルスであり、病気ではありません。
HIVに感染した後、数年の時間をかけてAIDS(エイズ:AcquiredImmuneDeficiencySyndrome)、日本語で「後天性免疫不全症候群」という病気を発症することになります。
医療の技術、知識は日進月歩で進んでいる今日であっても、HIVに対する特効薬は見つかっておらず、残念ながら一度感染すると一生HIVと向き合っていく事になります。

性行為中のカップルHIVの感染経路としては主に3つあり、1)血液感染、2)母子感染、3)性行為による感染です。
1)の血液感染では、主に注射針等の共有が原因となっており、薬物中毒者の方が主にこのリスクに晒されています。
2)の母子感染については、出産時や母乳を通じて、HIVを持つ母親から子どもに感染します。
3)の性交渉による感染が日本では最も割合として多く、異性間、同性間による性行為で感染します。

効果的な予防法としては、1)の血液感染に対しては、注射針等血液に触れた物を他の人と共有しないことが挙げられます。
2)の母子感染に関しては、出産前に予め母親がHIV検査を受け、HIV陽性だとわかった時点で抗HIV薬の投薬治療(ART:AntiretroviralTherapy)を開始して体内のHIVの数を抑えたり、産道に依らない出産(帝王切開)を選択する必要があります。
3)の性行為による感染を防ぐにはコンドームの利用が最も効果的です。
HIV感染の予防法として最も手軽で効果のあるコンドームですが、性行為のパートナー間でコンドームの利用について理解を得られない場合も多く、お互いのHIVに関する知識・理解が非常に重要になります。

HIVに感染したからといって直ぐに死ぬわけではない

HIVに感染したからといって、直ちにAIDSを発症し死に至る訳ではありません。
一般的にHIV感染からAIDS発症までに、1)感染初期、2)無症状期、3)AIDS発症期の3つの段階があります。

まず1)感染初期(急性期とも呼ばれます)では、感染直後から数週間の内に風邪の様な初期症状に見舞われます。
この初期症状では発熱や喉の痛みが主な症状ですが、風邪ではなくHIVに対する体内の免疫反応なので風邪薬を飲んでも効果がありません。
初期症状発症後、数日~数週間で症状は無くなります。

その後数年間、人によっては十数年間の2)無症状期に入ります。
この期間では、文字通りHIVに関する症状は全く現れず、検査を受けない限り気づくことができません。
しかし、体内でHIVを常に保有している状態ですので、性行為等を通じて他者に感染させてしまうリスクがあります。

無症状期を経た後、体内のCD4(シーディーフォー)と呼ばれる免疫細胞が一定の数を下回ると、3)AIDS発症期へと至ります。
AIDSの主な症状としては日和見(ひよりみ)感染症と呼ばれるもので、通常の免疫状態であれば感染しないような結核等の病気にかかり、適切な治療が施されなければ死に至ります。

しかし、感染が疑われる行為や症状の後、保健所等で検査を受け(保健所での検査は無料で匿名で受けることができます)陽性だと発覚した後すぐに医療機関に行き、治療を開始すればAIDSの発症を止めることができます。
治療に関する費用も保険が適用されますので、経済的負担も少なく済みます。

HIVの他者への感染を防ぐためにも、また自身の治療を早期に開始するためにも、検査を受けることが一番大切なことです。

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